Take it easy!ごゆるりと日進月歩。

助産師でありただの育児初心者でもある

イギリスと日本では助産師の出来る範囲が違う

イギリスと日本では助産師のできる範囲が違う?

 

~ごゆるりとMidwifeの朝活~

 

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おはようございます。助産師のサキです。

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私事ですが現在イングランドに滞在中の身として、今日はイギリスと日本の助産師の違いに関してのコラムを書きたいと思います。

 

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今日の問題。

Q:日本では助産師による薬の処方は認められている?

A: 助産院にて臨時応急手当と、その他助産師の業務に当然に付随する行為の実施は認められている。 (嘱託医からの包括的指示書が必要)

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前回のコラムでも書きましたが、日本では会陰縫合は緊急時にのみ認められており、実際の臨床では助産師が積極的に縫合をするということはなかなかありません。

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また、薬剤の処方に関しては助産院にて維持点滴、収縮剤、点眼薬、K2シロップ、抗菌薬などは認められています(嘱託医からの包括的指示書が必要)。

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それに対してイギリスでは、分娩に関わるケアは助産師が主なるケア提供者として最もふさわしいとしており、

正常な妊娠〜産褥期のケアは助産師が責任をもって担当し、会陰裂傷Ⅱ度までは助産師による会陰縫合も認められています。

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また、笑気麻酔、子宮収縮薬、鉄剤など与薬や処方も認められています。

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イギリスでは妊娠発覚後まず家庭医が助産師に紹介状を書きます。異常がなければ妊婦健診は助産師が単独で行い、異常があれば家庭医と相談しながらケアを進めていきます。

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分娩場所は自宅か病院かは患者さんに決定してもらい(異常妊婦は病院へ)、分娩管理も助産師が担当。

そして、出産後は6時間後〜2日以内に退院し、産後10日程自宅に助産師もしくは保健師が訪問します。

妊娠から産後まで全ての費用は国民保険サービス(NHS)が保証しており無料です。

また、イギリスでは助産師の資格は3年以上のダイレクトリーエントリー教育が行われており日本よりも学生期間が長いです。

その代わり日本のような国家試験はなく卒業時に国家資格を習得できます。また3年毎に資格の更新が義務付けられており、研修の参加が必要です。

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これまでのことを見るとイギリス助産師の方が独立して行えるケアの範囲は広いことと、妊婦へのパーソナルなケアができる環境が整っている印象です。

ただ、更新の必要があったりと助産師の離職率に関して気になるところ…

他にも何か海外の助産師との違いなど情報があればぜひコメント欄にて共有させてください😆⭐️

 

Have a lovely weekend!!